@Chrophoto

川口市立医療センター(川口MMC)の未来(自治体病院の経営危機)


これからの川口市は財政悪化が必至で、川口市立医療センターも経営の困難が予想されるのに・・・・・

川口市は美術館に200億円とか、上野東京ラインに600億円とか使ってる場合じゃない。

川口市立医療センターの経営安定のためにそれらのお金を一部でも良いので突っ込んだほうが良いです。

また救急車出場もひっ迫しており、川口市立医療センターの救急対応も大変な事になりつつあります。

 

日本の公立病院は、2024年度に86%が経常赤字、95%が医業赤字と深刻な危機

今後は公立病院の赤字が自治体財政への大きな負担となる事例が頻発していくのは間違いないです。

将来的には「プライマリーケア」(初期診断・在宅医療中心):へのシフトが必至とも言えます。

 

自治体病院の赤字は、他の自治体の例(後記)にあるように自治体の「隠れ債務」となる可能性があります。

この記事は川口市立医療センター(以下、川口MMCと略)への批判ではありません。川口MMCの経営陣は将来の危機感を相当感じているように思えますし、病院経営に向けての努力は敬意を。それだけ公立病院の経営は大変な状況であるという事です。

川口MMCの経営に関しては、病院指標経営強化プラン経営比較分析表年報などが公開されています。見ればわかる通りで川口MMCの経営陣はかなりマトモであり、川口MMCの経営陣が病院の経営のみならず、川口市政全体のかじ取りをしたほうが遥かにマシな市の財政となるでしょう。逆に言うと川口市政がダメダメということです。

 

 

=== ここ最近のニュースなどから・・・

 

滋賀県長浜市の市立2病院で今年度24億円赤字、穴埋めすれば10年で市の貯金が枯渇…「市民サービスにも深刻な影響」

―>市は「市政全体に深刻な影響を及ぼしかねない」と危機感を表明。

厳しい病院経営 京都市立病院の運営機構が今年度、債務超過へ

奈良県大和高田市:財政悪化で市立病院移転新築断念で大和高田市は「財政再生団体」可能性も

 

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他の公立病院との比較

  • 公立病院全体との比較(2024年度平均値):

    指標川口MMC公立病院平均比較考察
    医業利益率-13.4%(収支86.6%)-7.2%~-7.5%川口は平均の1.8倍の赤字幅。収益増加努力が不十分で、補助金頼みの構造が共通も、川口の患者単価低さが目立つ。
    経常利益率-3.4%(収支96.6%)-3.1%~-3.3%ほぼ同水準。補助金(一般会計負担金6.7億円)が赤字を緩和する点は平均並み。
    病床利用率69.3%約70-75%(推定、調査による)標準的。手術・入院増加の努力が功を奏すも、回復期病床の回転率向上余地あり。
    人件費比率56.1%約50-55%平均上回り、給与改定の影響大。医師・看護師確保のための投資が負担増。
    材料費比率26.4%29.4%平均下回り、SPD導入の成果。コスト管理の強み。
    累積欠損金比率54.5%約40-50%(推定)平均並みかやや高め。長期赤字蓄積が課題。
  • 具体例: さいたま市立病院(近隣類似)との比較(2024年度):

    指標川口MMCさいたま市立病院比較考察
    純損失7.4億円31億円川口の赤字幅は1/4程度と相対的にマシ。さいたまは規模大ゆえの固定費負担重く、物価高直撃。
    医業収支比率89.2%約85-90%(推定、赤字大)類似の赤字構造。両者とも入院収益依存だが、さいたまの救急負担がより重い。
    病床利用率69.3%約75%(推定)さいたま優位。都市部競合激化で川口の患者獲得努力が追いつかず。
    努力点材料費抑制・地域連携中期経営計画による効率化(コロナ後改善試み)川口のSPD・逆紹介はさいたまの一般策に勝るが、全体収益力で劣勢。

    さいたま市立病院は、2024年度に過去最大級の赤字を記録し、公立病院全体の縮図。川口MMCは規模が小さい分、赤字額を抑えていますが、収益単価の低さが共通課題です。

 

川口MMCの過去・現在の改革策

  • 2021-2023プラン: 黒字化目標(経常収支12百万円/年)で、DPC特定病院群移行(手術6,500件、回転率2.83人/床/月)、タスクシフティング(医師事務補助34人)、地域連携(紹介率90%)を推進。COVID-19対応で一時調整されたが、医業収益増加(18,516百万円/2023年度目標)で進捗。
  • 2024-2027プラン(2025年進行中): 高度急性期130床維持、病床利用率87.7%目標。DX(電子カルテ更新)、人材確保(研修医増)、設備投資(老朽施設建て替え検討)で費用抑制。2025年度収支計画:医業収益18,431百万円、経常収支12百万円(黒字転換)。

 

川口MMCの経営努力の評価と課題

  • 強みと努力の成果:
    • コスト管理の先進性: 材料費比率26.4%は公立病院平均を下回り、SPD導入や価格交渉が効果的。2024年度の赤字半減は、この抑制策と入院効率化(病床利用率+0.6%)の賜物です。累積欠損金の管理も計画的で、2024-2027プランの基盤が固い。
    • 地域貢献との両立: 政策医療(救急・高度治療)提供を維持しつつ、逆紹介でベッドを有効活用。患者数安定は、信頼性向上の証左で、長期的に収益基盤を強化。
    • 公立病院全体比で、材料費・設備投資の平準化は「優位」。86%赤字の環境下で、黒字転換に向けた基盤構築が進んでいる。
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  • 弱みと課題:
    • 収益効率の低さ: 患者1人当たり収益が平均下回るのは、紹介患者の重症度不足や診療単価の低迷を示唆。物価高で材料費が増加する中、医業利益率-13.4%は平均(-7.2%)を悪化させ、補助金依存(収益の10-15%)が持続可能でない。
    • 人件費負担の増大: 比率56.1%は医師・看護師確保の必要性から避けがたいが、給与改定が赤字を加速。さいたま市立のように規模拡大せずとも、競合病院(民間含む)との人材争奪で圧迫。
    • 外部要因の影響: 2024年度の診療報酬改定が不十分で、公立病院全体の95%医業赤字を招く中、川口MMCも例外なし。コロナ補助金終了後の反動が強く、2025年度以降の物価上昇(人件費+4%超推定)がさらに圧力。
    • 未収金問題: 2025年度全体未収金約3.6億円で、外国人の割合が約36%(1.29億円)。特に産婦人科で深刻で、未収金3,581万円中60%(2,150万円)が外国人由来(出産1週間前退院事例多発)。救急外来でも80%が外国人未収との指摘あり。無保険外国人による3000万円未払い事例も報告され、市の入院助産制度(無料出産)が悪用される懸念。
    • 全国比較: 2025年「週刊現代」ランキングで埼玉県内40位(赤字病院上位)。一般病院全体の利益率▲7.3%(2024年度)と同水準。

 

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医療人材確保に向けて

 

今はなんとかなっていても、今後は病院経営の赤字よりも、医療スタッフが足りないことが大問題になってくると予想できます。予算が少ない中どうするか? 例えば給与などはほかの病院より多少安くても、とても働きやすい環境であるというのは大きな魅力となりえます。 まずは医療スタッフ全体として働き方改革(柔軟な働き方ができる、短時間でもOK、短期間でもOK、休みが取りやすいなど)が必至でしょう。しかしスタッフの人材・人員確保ができて初めて柔軟な働き方が可能なので、いろいろと大変な事が予想されます。

ここでは詳しく書ききれませんが、川口MMCの看護師の離職率は、さいたま市立病院よりも高いかもしれないとだけ書いておきます。

 

・看護師確保(市立看護専門学校の強化が足りない件、でも民間の済生会の看護学校との協調も絶対に必要)

・医師確保(例えば医学部進学の奨学金の増額となってますが全然足りない。もっと大胆な増額が必須)

・その他医療スタッフ確保(これもメチャクチャに重要)

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