@Chrophoto

休眠預金(年間数百億円)が何故かNPOにチューチューされてる件と本来の使い方


休眠預金とは?

休眠預金(休眠預金等)とは、金融機関に預けられた預金や貯金のうち、10年以上にわたって入出金などの取引(異動)が行われていないものを指します。日本では、2009年1月1日以降の取引から起算して10年経過した預金が対象となり、普通預金、定期預金、貯金、定期積金などが含まれます。こうした預金は、預金者が長期間放置している場合が多く、所有権は失われませんが、金融機関から預金保険機構に移管され、特定の用途に活用される仕組みとなっています。

この制度は、2018年1月に施行された「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」(通称:休眠預金等活用法)に基づいています。移管された資金は、行政では対応しにくい社会課題の解決を目的に、民間団体(主にNPOなど)を通じて活用されます。具体的な活用分野は、以下の3つに限定されています:

    • 子ども・若者支援
    • 日常生活や社会生活を営む上での困難を有する者の支援
    • 地域活性化支援

推定される休眠預金の総額は、毎年数百億円規模で発生しており、2025年現在も制度が継続運用されています。

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休眠預金からNPOに大量のお金が流れている件

休眠預金等活用法に基づき、移管された資金の多くがNPOや民間公益団体に助成金として流れています。制度の本格運用は2019年度から開始され、2024年度までのデータでは、毎年数百億円規模の資金が分配されています。例えば、JANPIA(日本民間公益活動連携機構)が資金分配団体として管理し、実行団体(NPOなど)に対して助成を行っています。

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俺主張:休眠預金を預金保険の拡大や保険料の低減、金融のマクロプルーデンス(日本の金融強靭化)に活用する方策

入口の預金保険機構から出口のNPOはおかしいのです。日本では預金保険制度が金融危機時のセーフティネットとして機能しており、マクロプルーデンス政策も金融庁と日本銀行が連携して推進しています。これらに休眠預金を充てることで、預金者の保護拡大、保険料負担軽減、金融システムのレジリエンス(強靭性)向上を実現できます。

1. 法制度の改正と資金移管の再設計

休眠預金等活用法の改正: 現在の法で定められた活用分野を拡大・変更し、金融システム強化を追加。預金保険機構(DIC)が休眠預金の運用主体となり、NPO助成の一部を金融強靭化基金に振り替える。改正案として、資金の50%以上(殆どが望ましい)を金融用途に充てるルールを導入(残りはNPO継続)。これにより、毎年数百億円の資金を金融セクターに再投資可能。

 

2. 預金保険の拡大に向けた方策

保護対象の拡大: 現在、円建て預金が主対象で、外貨預金は対象外。休眠預金を基金に充て、外貨預金や非伝統的預金(例: デジタル資産関連)を保険対象に追加。保護限度額(現在1,000万円/人/機関)を例えば、1,500万円以上に引き上げ、預金者の信頼を高める。

基金積立の強化: 休眠預金を預金保険機構の責任準備金に追加。危機時(例: 銀行破綻)の不足を防ぎ、プロシクリカリティ(景気悪化時の悪循環)を抑制。これにより、金融機関の安定性が向上し、間接的に経済成長を支える。

3. 保険料の低減に向けた方策

可変保険料率の活用と還付拡大: 現在の保険料率(実効0.07%程度)を、休眠預金注入により0.05%以下に引き下げる。過去のように、破綻がない期に事後還付を増やし、金融機関の負担を軽減。これを社会保険料全体の負担軽減と連動させ、現役世代の経済負担を減らす。

リスクベースの調整: 金融機関の健全性に応じた料率変動を強化。休眠預金を低リスク機関へのインセンティブとして使用し、全体の保険料を低減。

4. 金融のマクロプルーデンス(強靭化)に向けた方策

リスク管理枠組みの強化: 日本銀行のマクロプルーデンス取り組みを拡大し、休眠預金をストレステストや信用サイクル対応型の資本バッファー基金に充てる。金融循環の不安定性を抑え、システム全体のレジリエンスを向上(例: バーゼルIII対応)。

情報収集・分析の強化: 金融庁・日銀の連携を深め、休眠預金をデータ分析ツールやリスク評価システムの構築に投資。金利リスクやグローバルショックの影響を抑える(IMF提言参考)。

国際基準との整合: EUのマクロプルーデンス実行を参考に、SIFI(システム上重要金融機関)に対する追加規制を強化。休眠預金をこれらのコストカバーに使用し、日本金融の国際競争力を維持。